店員が強く勧める
やわらかい方の玉子を買う
というのは
数あるラーメン屋を通り過ぎて
かつての栄光を誇る

高い方のトンコツに向かう
ことの縮図であり
大竹しのぶが
酔った勢いとはいえ
人生の方向付けをするためには
買ったばかりのイイ靴でさえ
蹴りなげるぐらいの
安心をお金で買う ということ
もとい
漠然とした不安感を
大枚でかき消すということ

容易なトッピングを避けるべき
高価な一杯のトンコツに
携帯サイトでクーポン
それがなくても次回サービス券
あわよくば店頭で呼び込みサービス券さえ配っていることもある
半ばそういう位置づけである味玉を
あえて

「手間がかかってるんだから当然でしょ」
確固たる理由であろうところの
¥20を上乗せ

過ぎたポップや
自伝を謳う手前新聞
その時間を味玉に回せよ!!
強く憤りつつ

中国人ツアー客の
咀嚼音のオーケストラに囲まれつつ
指さしで
写真撮影を笑われる
この時間
プライスレス